@article{oai:jpf.repo.nii.ac.jp:00000432, author = {藤長, かおる and FUJINAGA, Kaoru}, journal = {日本語国際センター紀要, The Japan Foundation Japanese-Language Institute, Urawa Bulletin}, month = {Mar}, note = {日本語の言語能力がまだ不十分な外国語話者が母国語話者との「接触場面 」でコミュニケーションを成功させるためには、コミュニケーション・ストラテジーを有効に利用することが必要である。コミュニケーション・ストラテジー能力は、教室外での学習の機会を増大させ、動機づけを高める上でも重要な役割を果 たしている。 本稿では、外交官日本語研修の「実用練習」の一環として行った「電話番号案内」「問い合わせ」という電話を使ったタスクの実践過程を振り返り、研修生のコミュニケーション・ストラテジーについて観察・分析し、今後の指導のあり方を探った。 研修生が示したコミュニケーション・ストラテジーについては、話し手としては、不正確な発音を補うために、他の語句での補足・説明というストラテジーを使用した。聞き手としては、相手の発話に対する理解度を示し、理解可能な発話を引き出すために「聞き返し」のストラテジーを使用した。「聞き返し」のうち、予測した情報についての聞き取りの能力を補うための「聞き返し」はかなり習得されているが、予測されない発話に対する内容理解能力を補うための「聞き返し」では困難な場合が多かった。形式としては、「すみません。もう一度言ってください。」のように相手に全文反復を要求するものと、聞き取った部分を繰り返すものがほとんどで、丁寧さや明示性では課題が多い。 今回の試みは、研修生自身が自己の言語能力の不足を学習課題として認識できたこと、コミュニケーション・ストラテジーの有効性について体験でき、自分の日本語にある程度自信を持つことができたという意味で有意義であった。今後、言語能力の訓練とコミュニケーション・ストラテジー能力の訓練をコース・デザイン全体の中でどう関係づけ、どのような方法で段階的に行っていくかさらに研究したい。, 3, KJ00000611670}, pages = {35--55}, title = {コミュニケーション・ストラテジーを意識化させるために : 外交官日本語研修における「実用練習」を振り返って}, volume = {3}, year = {1993}, yomi = {フジナガ, カオル} }